建物に使う外装材(外壁)にはいろいろな種類があります。
・木材
・タイル
・石材
・窯業系サイディング
・金属(ガルバリウム鋼板等)
・コンクリート
・ALC板
・押出成形セメント板(EPC)
・ガラス
・カーテンウォール
・左官
などがあります。
今回は、一般住宅に使われることの多い、木材と窯業(ようぎょう)系サイディングについて説明したいと思います。
木材
住宅の柱や梁といった構造材や内装材、板塀やウッドデッキ、家具等いろいろなものに利用されていますが、外装材としても使われる場合があります。
一定の条件を満たせば防火地域でも外装材として使用できます。
メリット
・加工が容易
・湿度調整に一定の効果がある
・樹種や木材の張り方を変えることにより意匠性があがる
デメリット
・環境条件(水分や温度)で腐りやすくなる
・塗装しても、経年により塗装が剥がれるため、定期的にメンテナンスが必要
・木材の張り方によっては雨仕舞に注意が必要
・経年変化するため、人によって「味が出た」と捉えるか「劣化した」と捉えるか感じ方が違う
外装材を全て木材にしなくても、一部だけ木材を利用したり、ガルバリウム鋼板やレンガ、コンクリートといった異素材と組み合わせて使うこともできます。
また、木材を使いたいけど劣化やメンテナンスが心配という方は、窯業系サイディングには木目調のものがあります。
窯業系サイディング
セメント質原料、繊維質原料および混和材からなる混合原料を用いて板状に成型し、養生・硬化したものです。
日本産業規格(JIS A 5422)にある製品性能基準値を満たして防火性能に優れ、強くてしなやかな外壁材です。
過去には繊維質に石綿(アスベスト)が利用されているものもありましたが、2004年に製造が禁止されました。
デザインには、金属風、木目柄、タイル柄などがあり、工場内で塗装される化粧サイディングと現場で仕上げる現場塗装用サイディングがあります。
メリット
・工場生産なので品質は安定していて、コストパフォーマンスは高い
・不燃材料や準不燃材料なので、防火構造や耐火構造に対応しているものもある
・防水性(塗装による)、耐震性、耐風圧性、耐久性、耐衝撃性に優れている
・施工が容易
・メンテナンスが容易
・色やデザインが豊富
デメリット
・塗膜が剥がれると防水ができなくなり劣化する
・環境や使用する塗料によって違いはあるものの、定期的なメンテナンスが必要
①表面塗装の塗り替えは7~12年
②サイディング間の目地に利用される防水用シーリング補修は5~8年
・耐用年数の目安は、30年~40年
・セメントが原材料なので重い
窯業系サイディングも木材などの異種素材と組み合わせたり、豊富な色や柄を組み合わせて意匠性をあげることもできます。
お家を建てる時やリフォーム時の参考にしてくださいね!