『断熱材とは・・・?』
断熱材とは、外気温の影響を和らげ、屋内の温度を一定に保つ部材になります。
断熱材自体が建物を暖めたり、冷やす機能はありませんが冷暖房器具のエネルギー効果を最大限に高めるために使用され、家を快適・健康に維持する機能を担っています。
『 断熱材の役割 』
断熱材は、家づくりの大切な部材です。目に見えない快適さをつくり健康に暮らすための家づくりに欠かせないものです。また家の寿命にも関わってきます。ぜひ、断熱材や工法について学び、建築会社とよく話し合いましょう!!
〇冬を快適にします
断熱材は、外の寒さから家を守り、室内の熱が外に逃げないようにします。暖房をつけても十分に暖まらない場合は断熱材が機能してないことが考えられます。
洗面所や廊下、他の部屋へ移動しても温度が変わらないことは、快適な家の要素であり、断熱材はその役割を手助けします。
〇夏を快適にします
断熱材は、寒い冬の時期に必要とするイメージがありますが、実際は夏の暑さ熱気も遮断してくれる優れた性質を持っています。暑い夏の気候に断熱材は大きな役割を果たします。 断熱材は夏も快適な居住空間を実現することが可能です。
〇健康につながります
屋内の温湿度を均一にすることは、 結露やカビやダニなどの発生を抑えます。また、急激な温度の変化によるヒートショックを防ぎ、安心・快適な住まいを実現することが出来ます。
〇省エネにつながります
家の断熱性と併せて、家の気密性が高いと隙間風が少なくなり、冷暖房のエネルギー消費量が少なくなるなど、省エネを実現することが出来ます。
〇家を守ります
断熱材は結露を予防し、家の耐久性を大きく向上させます。住宅の寿命を左右する材料と言っても過言ではありません。快適さだけではなく家の寿命に関わります。
〇防音にも効果があります
断熱材には、音を吸収する効果もあります。また、気密性を高めることで外からの音をいく分遮断することが出来ます。
『 断熱材の種類 』
断熱材の素材は大きく「 発泡プラスチック系 」と「 繊維系 」の2つの種類に分かれ、それぞれに特徴を持っています。
断熱材の必要寿命は30年以上の長期にわたり期待されるものです。断熱材を選択する際は価格だけにとらわれず、総合的に判断し選択されるとよいと思われます。
〇発砲プラスチック系
押出法ポリスチレンフォーム(代表例)・・・住宅用断熱材としては最も一般的に使われています。グラスウールやロックウール等の繊維系の断熱材とは違い水や湿気に強く、軽量で加工・施工性に優れています。
ビーズ法ポリスチレンフォーム・硬質ウレタンフォーム・フェノールフォーム等
〇繊維系
グラスウール(代表例)・・・床・壁・天井と住宅のほとんどの部位に使用でき、厚みが増し、密度が高く繊維糸が細くなるほど優れた断熱性能を発揮します。柔軟性に富み、木材の乾燥や収縮に対応でき、柱と柱の間に隙間なく施工していく充填断熱工法に適してします。無機質なので燃えず、有毒ガスも発生しません。断熱材・吸音材として日本の木造住宅でもっとも多く採用されています。
ロックウール・セルロースファイバー等
『 断熱工法 』
木造住宅の断熱工法は、大きく分けて2つあります。
断熱材を 構造体の外側に施工する「外張断熱」と内側に施工する「充填断熱」があります。
〇外張断熱
断熱材を柱や梁などの構造躯体の外側に張りあげる工法
☆メリット☆
・ 断熱材の性能を100%発揮。
・ 家全体を包むので気密性が高い
・ 構造躯体が長持ちする
☆デメリット☆
・厚い断熱材を取り付けることが出来ない
〇充填断熱
充填断熱とは、柱の間に断熱材を入れる工法
☆メリット☆
・断熱材を室内側に設置するため、防災・耐水・耐風を気にせず施工できる
☆デメリット☆
・ 隙間ができやすい
・ 結露が生じやすい
断熱性能は「断熱材の性能と厚み」と「正しい施工」によって決まります。
断熱材の特徴やメリット/デメリットを知ることは、快適な住環境を実現するための第一歩につながります。