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家を建てる前に知っておきたい断熱等性能等級とは?

家を建てる前に知っておきたい断熱等性能等級とは?

家は断熱性能によって暖かさが違ってきます。断熱性能が高ければ高いほど暖かい家になり、逆に断熱性能が低いと寒い家になります。これから家を建てるのであれば、住宅の断熱性能を示す指標の断熱等性能等級について理解してから家づくりを始めると暖かい家を建てることができます。今回は、家づくりに欠かせない“断熱等性能等級”について解説します。
断熱性能とは、「建物からの熱の逃げやすさ」と「建物への日射熱の入りやすさ」の2つの点から建物の断熱性能を見る指標です。断熱性能が高いほど、外気の影響を受けにくく、快適な室温を保つことができます。


断熱等性能等級
は、国土交通省が制定した「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいて定められています。等級は1~7の7段階あり、数字が大きいほど断熱性能が高いことを意味します。


【※1】外皮平均熱貫流率UA値
外皮平均熱貫流率UA値とは、住宅の内部から外へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。
UA値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い住宅であることを意味します。
【※2】冷房期の平均日射熱取得率ηAC(イータエーシー)値
冷房期の平均日射熱取得率ηAC
とは、太陽の光が住宅の室内に侵入する量を評価する指標です。値が小さいほど日射が入りにくく、遮蔽性能が高いことを意味します。

【断熱等級の地域区分】
国土交通省が外気温や日射量によって日本全国市町村を1から8までの地域に分け、地域区分ごとにUA値・ηAC値の基準値が設定されています。

地域区分が小さいエリアほど寒冷地なので、快適な住環境にするためには低いUA値(=高い断熱性能)が必要になります。
断熱等級は、住宅の断熱性能を評価するための指標で、最低ランクの等級2から最高等級7まであります。UA値(外皮平均熱貫流率)とηAC値(UA値と同じ住宅の外皮性能を構成する指標)という2つの数値で等級が決定されます。断熱等級の数字が大きいほど住宅性能が高いことを表しています。


家を建てたい地域がどの区分なのか、地域区分ごとに数値をクリアしなければならないUA値とηAC値が定められていますので確認しておくと安心ですね。

2025年4月以降、断熱等性能等級が4以上に義務化
建築基準法の改正により、2025年4月からすべての新築住宅・非住宅(※1)に省エネ基準適合が義務付けられています。2025年4月から断熱等性能等級4が最低等級となりますが、2030年には省エネ基準の水準が更に引き上げ
られ、断熱等級5が最低等級になる予定です。
(※1)非住宅とは、事務所・店舗・体育館・校舎・医療や福祉施設・アパートやマンション等の共同住宅・商業施設・工場・大型倉庫などを指します。

■断熱等級を上げるメリット・デメリットとは
《メリット》
・室内の温度が一定に保たれる
・冷暖房費が抑えられ光熱費の節約になる
・ヒートショックの予防につながる
・資産価値があがる
参考までに、断熱等級を4から5に上げると、約20%の省エネ効果が得られるとされています。断熱等級4から6に上げると、約30%の省エネ効果が得られ、断熱等級4の家で年間光熱費が24万円の場合、断熱等級6にすると年間光熱費は約7.2万円の節約になります。
《デメリット》
・建築費が高くなる
・空気がこもりやすい
・通風計画が必要になる
デメリットは断熱等級を上げるには建築コストがかかります。建築コストは建築会社によって違いますので事前に確認しておきましょう。また断熱等性能等級が高い住宅は、同時に気密性も高くなるため、湿気が溜まりやすくなります。結露やカビが発生する可能性もありますので、しっかりした通風計画が必要になります。

■まとめ
2025年4月以降は、すべての建築物に省エネ基準への適合が義務付けられます。新築住宅は断熱等級4が最低等級になり、2030年には断熱等級5が最低等級となることから、今後家を建てる方は最低でも等級5、できれば1段階上げて等級6をおすすめします。快適な住まいになるためには、次世代の家づくりという観点から考えてみることも必要ではないでしょうか?

おうちの相談窓口では、「断熱等性能等級」についてのご相談や、新築住宅・注文住宅・建売住宅などお家に関するお悩みに対してのご相談も承っております。気になること、相談したいことなどありましたら是非お気軽にご相談ください。

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