おうちの建築、購入を考えたことがある方は地盤の強度を気にされたことがあるのではないでしょうか。
地盤調査とはなぜ必要なのか…
まず、2009年に住宅の品質確保の促進等に関する法律が施行されました。
事業者は瑕疵(欠陥)に対する10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。責任履行のために「保険」か「供託」のいずれかの措置をとることが義務化されました。実は地盤調査を行うこと自体は義務化されてはいないのですが、この「保険」に加入するためには「地盤調査」をする必要があるのです。
さらに、建築基準法では、地盤調査の結果を見て地盤の状態や強度に応じた設計をする事が求められています。あらかじめその土地の地盤の状態を知っておくことで不同沈下などのリスクを回避でき、地盤改良工事が必要な場合はその費用を予め把握することが出来ます。ですから安心、安全に暮らすためには欠かせないもので事実上、義務付けられているものとなっています。
ではどのような方法で調べるのでしょうか。
スウェーデン式サウンディング試験…通称「SS試験」と呼ばれる方法。
一般住宅の場合に広く採用されている調査方法です。
鉄の棒(ロッド)の先端にスクリューポイントというドリル状の部品を取り付け、それを地面に垂直に突き立てます。おもりで荷重をかけスクリューポイントを回して、地中に貫入させていくという調査方法。おもりの重さや回転回数によって地盤の強度を調べます。測定終了後にロッドを引き抜き付着している土の状態を調べますので、ある程度の地質形状も把握できます。1宅地につき基本的に建築予定物外周部と中心部の5ポイント調査を実施致します。更に、現場で地盤情報がもっと必要な場合には追加ポイント調査を行ないます。
ボーリング調査…標準貫入試験
ボーリングで地面に8mくらいの穴を開けサンプラーという筒状になった鉄の部品を挿入します。サンプラーの上からハンマーを所定の高さから落とし、何度ハンマーによる打撃を要したかによって地盤の状況や地層境界の深度などを調べる地盤調査方法です。費用が20~30万円程度と高いことから一般住宅ではあまり使われずマンション等の大規模建築物の建設時によく行われる調査です。
表面波探査法…レイリー波探査試験
起震器と呼ばれる振動を発生させる装置と、振動を捉える検出器を地面に設置します。起震器から発生した振動が地面に伝わり、その振動の伝わる速さで地盤の強度を測定します。機械の設置方法などがしっかりしていれば人的ミスの出にくい測定結果なのですが、振動が届かない深部では正確さに欠けてしまいます。また扱い業者が少なく費用が高めです。
地盤調査のタイミング
_住んでいる家を建て替える場合は?_
「SS試験」であれば5万円程度から調査することができることが多いため、建物周辺のポイントで事前に調査しておくのもいいでしょう。
ただし更地にした後、再度地盤調査を行うことが前提となります。そして測定ポイントが限定された調査なので再調査後の内容と少々異なる場合もあると理解しておくことが大切です。
_新たに土地購入をする場合は?_
基本的に地盤調査ができるタイミングは土地の契約後です。しかしオーナーさんや不動産屋さんのご厚意で調査可能になる場合もあるので一度聞いてみるのもいいかもしれません。
聞いてはみたけれど契約前の地盤調査がやっぱりダメだったら…不動産屋さんや住宅会社に聞くと近くの土地ではどうだったよ!というような情報が聞けることが多いです。
あとはちょっと勇気が必要かもしれませんが近所に住んでいる人に聞いてみましょう!
もしかすると、うちは何メートルの杭を打って費用はこれくらいだったよと教えてくれる人が現れるかもしれませんよ~。
地盤が軟弱だった場合は地盤改良費に多くの費用がかかることもあります。
おうちの相談窓口では、このエリアで家を建てたいと思っているけど地盤はどうなの?杭工事にいくらくらい掛かりそう?というご相談もOKですよ☆ご来店お待ちしております!!